急性冠症候群疑い救急患者でのフォローアップ運動負荷試験は必要か?
Evaluation of Outpatient Cardiac Stress Testing After Emergency Department Encounters for Suspected Acute Coronary Syndrome
背景
ACC/AHAのガイドラインは救急で急性冠症候群の評価を受けた患者で72時間以内の運動負荷試験を推奨しているが、データの支持は限られる。University of California, Los AngelesのNatsuiらは、南カリフォルニアのコミュニティ救急13施設の、胸痛によりトロポニン測定と外来で負荷試験をオーダーされた成人患者(n=24,459)の後向解析を行い、負荷試験完了率と30日重大心血管イベント(MACE)との関連を調査した。
結論
7,988名が外来で負荷試験を行う予定で退院した。3日以内に31.3%が試験を完了し、その後30日までに58.7%が完了した。10.0%は試験を完了しなかった。30日MACE率は低かった(死亡0.0%、急性心筋梗塞0.7%、血行再建術0.3%)。早期の負荷試験完了は30日MACE率を改善しなかった(オッズ比0.92)。
評価
ACS低リスク患者のうち、ガイドライン推奨の通り3日以内のストレステストを受けたのは1/3程度であったが、早期のテストによるベネフィットは見られなかった。ガイドラインは再考が必要かもしれない。


