心停止患者でのPOCUSによる心臓活動の検知はアウトカム予測因子
Is point-of-care ultrasound a reliable predictor of outcome during atraumatic, non-shockable cardiac arrest? A systematic review and meta-analysis from the SHoC investigators

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Resuscitation
年月
June 2019
139
開始ページ
159

背景

心停止患者でのポイント・オブ・ケア超音波検査(POCUS)は、心臓活動の評価が可能であり、自己心拍再開その他のアウトカムと関連すると考えられている。カナダUniversite LavalのLalandeらはシステマティックレビューとメタアナリシスを行い、成人・非外傷性・ショック非適応・院外心停止患者でのPOCUSによる自己心拍再開・生存病院到着・生存退院の予測精度を評価した。

結論

10件の研究が含まれた(N=1,486)。POCUSでの心臓活動検出は、ROSCについて感度60.3%、特異度91.5%であった。感度は心静止患者で低く(26.1%)、PEA患者で高かった(76.7%)。心臓活動はROSCの増加(オッズ比16.90)、生存病院到着(10.30)・生存退院(8.03)の増加と関連した。ROSCについての陽性尤度比は6.87、陰性尤度比は0.27であった。

評価

POCUSによる心臓活動の検知は重要なアウトカム情報であるが、感度は十分に高いとは言えず、単独では蘇生中止の判断を行うことはできない。

関連するメディカルオンライン文献

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)