重症患者の頭蓋内圧亢進を非侵襲的に診断・除外できるか:メタ解析
Diagnosis of elevated intracranial pressure in critically ill adults: systematic review and meta-analysis
背景
頭蓋内圧の亢進は脳損傷後の患者で一般的であり、侵襲的な頭蓋内圧モニタリングによって把握可能だが、すべてのシチュエーションで利用できるわけではない。カナダUniversity of OttawaのFernandoらは、重症患者で頭蓋内圧亢進を診断するための非侵襲的手法の精度を、侵襲的モニタリングを参照標準として検証した既存研究のメタアナリシスを実施した。
結論
40件の研究が含まれた(n=5,123)。身体診察所見の感度・特異度は、散瞳28.2%・85.9%、異常姿勢54.3%・63.6%、グラスゴー・コーマ・スケール8以下75.8%・39.9%であった。CT所見の感度・特異度は、脳底槽の消失85.9%・61.0%、正中線偏位80.9%・42.7%、10mm以上の正中線偏位20.7%・89.2%であった。エコーによる視神経鞘径測定はAUROC:0.94であった。経頭蓋ドプラーによる拍動係数のAUROCは、研究により0.55から0.72の範囲であった。
評価
重症TBI患者でのモニタリングを検証したRCTではアウトカム差は見られなかったものの(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1207363)、内圧亢進が見逃された場合は致死的な結果につながる。本メタ解析が対象とした非侵襲的検査の感度・特異度は、いずれも十分に高いとは言えなかった。これらの所見により確認されなくとも、頭蓋内圧亢進が疑われる場合には侵襲的モニタリングを検討すべきである。


