心肺蘇生中のPOCエコー使用は高い自己心拍再開率と関連:SHoC-ED 3研究
Does Point-of-care Ultrasound Use Impact Resuscitation Length, Rates of Intervention, and Clinical Outcomes During Cardiac Arrest? A Study from the Sonography in Hypotension and Cardiac Arrest in the Emergency Department (SHoC-ED) Investigators

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Cureus
年月
April 2019
11
開始ページ
e4456

背景

心停止患者でのポイント・オブ・ケア超音波検査(POCUS)は、心臓活動や肺塞栓症・心タンポナーデの評価が可能なことから、関心が高まっている。カナダDalhousie UniversityのAtkinsonらは、三次救急部門の成人心停止患者におけるPOCUS使用と蘇生期間・各種介入・臨床アウトカムとの関連を調査した(n=223)。

結論

80.7%が、救急での心停止治療中にPOCUSによる評価を受け、このうち11.6%で心臓の活動がみられた。心臓活動のみられた患者では、非活動患者および非POCUS評価患者より長期間の蘇生努力が行われた(27.3分 vs. 11.5分 vs. 14.4分)。また挿管・アドレナリン投与も多かった。心臓活動は、高い自己心拍再開率(39.5% vs. 19.5%)、生存入院率(27.9% vs. 6.9%)、生存退院率(6.9% vs. 0.6%)と関連した。

評価

POCUS使用はそれ自体蘇生努力の指標であろうから、ROSC率が高いことは不思議ではない。POCUSに基づき心膜穿刺を行った患者では生存率が高いという前向観察結果もあるが(https://doi.org/10.1016/j.resuscitation.2016.09.018)、POCUSが心停止患者のアウトカムを改善しうるかはRCTによって検証される必要がある。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)