呼びかけに反応しない急性脳損傷患者でも15%で「隠れた意識」、良好予後と関連
Detection of Brain Activation in Unresponsive Patients with Acute Brain Injury
背景
意識障害を有する患者では、口頭の運動指示に反応しないが脳活動は観測される場合がある(認知と運動の解離)。Columbia UniversityのClaassenらは、単施設ICUの口頭での呼びかけに反応しない急性脳損傷連続患者で前向収集された脳波データを、機械学習により分析し脳活性化反応およびその予後的価値を評価した(n=104)。
結論
16名(15%)で、損傷後4日(中央値)目に脳活性化が検出された。脳活性化がみられた患者の50%、みられなかった患者の26%が口答の指示に従えるまでに回復した。12ヶ月時点でのGOS-Eレベル4以上の割合は、脳活性化検出患者で44%、非検出患者では14%であった(オッズ比4.6)。
評価
小規模な単施設研究であるが、運動反応を示さない急性脳損傷患者の一部で脳波計によって「隠れた意識」を検出しうること、脳活性化が予後予測因子であることを明らかにした。