自発呼吸トライアル後の肺水腫を肺エコーで発見する
Lung ultrasound allows the diagnosis of weaning-induced pulmonary oedema
背景
人工呼吸器からのウィーニング後には陰圧性肺水腫が生じる場合があり、ウィーニングの失敗につながる。フランスUniversite Paris-SaclayのFerreらは、自発呼吸トライアル前と自発呼吸トライアル終了時に肺超音波検査を行い、Bライン増分によるウィーニング誘発性肺水腫の診断能を評価した。
結論
42名で62件の自発呼吸トライアルが行われた。33件でトライアルは失敗し、うち17件では肺水腫が生じた。診断精度が最も高かったのはトライアル前後のBライン増分6個以上であり、肺水腫は15件であった。非肺水腫例16件のうち2件でもBライン増分が6個以上であった。トライアル失敗例でのこの基準による肺水腫診断能は、感度88%、特異度88%、曲線下面積0.91であった。
評価
肺エコーによる前胸部のBライン評価は、ICU人工呼吸患者のウィーニング後肺水腫を高精度で検出可能である。