抜管後のHFNCは呼吸不全を減らす:系統的レビュー・メタ解析
High-flow nasal cannula oxygen therapy versus conventional oxygen therapy in patients after planned extubation: a systematic review and meta-analysis
背景
抜管された患者の一部では呼吸不全や低酸素血症により再挿管を余儀なくされる。中国Jinan UniversityのZhuらは、計画抜管後患者での従来酸素療法と高流量鼻カニューラ(HFNC)を比較したランダム化比較試験・クロスオーバー研究を対象としたシステマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。
結論
7件のRCTと3件のクロスオーバー研究が含まれた(HFNC群856名、従来酸素療法群852名)。HFNCは抜管後の呼吸不全(リスク比0.61)と呼吸数(標準化平均差−0.70)を有意に減少させた。またPaO2を増加させた(標準化平均差0.30)。再挿管率、ICU滞在期間、入院期間、快適性スコア、PaCO2、ICU死亡率、院内死亡率に有意差はなかった。
評価
HFNCは抜管後患者の呼吸不全を減少させ、再挿管率も非有意ながら良好な傾向にあった。特に再挿管リスクの高い患者では考慮されるべきであろう。