救急片頭痛患者への輸液は効果なし:パイロットRCT
Intravenous Fluid for the Treatment of Emergency Department Patients With Migraine Headache: A Randomized Controlled Trial
背景
脱水は片頭痛発症のトリガーの一つとみられており、片頭痛患者に対して輸液が行われることもある。Cooper Medical School of Rowan UniversityのJonesらは、救急の片頭痛成人患者に、プロクロルペラジン・ジフェンヒドラミンに加えて1 L/hまたは10 ml/hの生理食塩水を静脈内投与する単施設ランダム化比較パイロット試験を実施した(n=49)。
結論
患者のうち1名は、自分の割り付け試験群に気付いた。60分間の疼痛スコア改善は、輸液群で平均4.5ポイント、対照群では平均4.9ポイントと差はなかった。
評価
アメリカでの調査では、救急の頭痛患者の4割が静脈内輸液を受けるとされるが、この小規模RCTでは疼痛への効果はみられなかった。