救急肺塞栓患者での外来管理を促進する意志決定支援システム
Increasing Safe Outpatient Management of Emergency Department Patients With Pulmonary Embolism: A Controlled Pragmatic Trial
背景
救急の肺塞栓症(PE)患者のうち低リスクの患者では外来管理が可能であるが、実際の意志決定においては救急特有の障壁もある。Kaiser Permanente Sacramento Medical CenterのVinsonらは、21施設のコミュニティ救急施設のうち10施設に電子カルテに統合された意志決定支援システム(PESIに基づきの低リスク患者では外来管理を推奨)を導入し、急性PE患者の外来管理の変化を検証する実践的対照試験を実施した。
結論
介入施設で881名、対照施設で822名がPEと診断された。介入施設では帰宅率が17.4%から28.0%に上昇したが、同期間の対照施設では変化はなかった(15.1%から14.5%)。PEに関連した5日以内の再受診や30日以内の有害アウトカムは、システム導入により増加しなかった。
評価
ウェブベースの支援ツールの導入は、救急から直接帰宅する患者を大きく増加させた。不要な医療リソース使用の削減に資する。


