アセトアミノフェンは熱性けいれん再発を減少させる:日本のRCTから
Acetaminophen and Febrile Seizure Recurrences During the Same Fever Episode

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Pediatrics
年月
November 2018
142
開始ページ
e20181009

背景

アセトアミノフェンは最も一般的に用いられる解熱剤であるが、小児の熱性けいれんに対する影響は十分知られていない。日本Hirakata City Hospital(市立ひらかた病院)のMurataらは、同院の救急部門を受診した熱性けいれん小児患者(6〜60ヶ月)を、6時間ごと24時間までのアセトアミノフェン坐薬または解熱剤投与なしに割り付ける単施設ランダム化比較試験を実施した(n=423)。

結論

同一発熱エピソード中の熱性けいれん再発率は、アセトアミノフェン群9.1%・対照群23.5%であった。多重ロジスティック回帰分析では、アセトアミノフェンは最大の再発予防因子であった(オッズ比5.6)。

評価

同一エピソード中の再発予防効果を検証した初のRCTであり、アセトアミノフェンの有効性と安全性を実証した。乳幼児の単純型熱性けいれんでは考慮されるべきである。

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取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)