ICUサバイバーのPTSDは予防可能か:系統的レビュー
Early Interventions for the Prevention of Posttraumatic Stress Symptoms in Survivors of Critical Illness: A Qualitative Systematic Review

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Critical Care Medicine
年月
August 2018
46
開始ページ
1328

背景

重症疾患の生存者の心的外傷後ストレス障害(PTSD)は一般的である。Cooper Medical School of Rowan UniversityのRobertsらは、ICUで治療を受けた成人患者において、PTSD症状の予防・軽減を目的とした介入試験を収集するシステマティックレビューを実施した。

結論

17件の研究が含まれた。介入やアウトカムには異質性があり、すべての研究でバイアスリスクがあった。薬理学的介入(ヒドロコルチゾンやオメガ3脂肪酸など)を検討した研究が10件、非薬理学的介入(インターネットベースの認知行動療法やカウンセリング)を評価した研究が5件あった。早期介入では12件のうち8件、ICU退室後介入では5件のうち1件でPTSDが減少した。

評価

現時点までのエビデンスは貧弱であり、アウトカム指標にもコンセンサスがないが、より早期からの介入が重要である可能性は高い。

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大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)