ICUサバイバーのPTSDは予防可能か:系統的レビュー
Early Interventions for the Prevention of Posttraumatic Stress Symptoms in Survivors of Critical Illness: A Qualitative Systematic Review
背景
重症疾患の生存者の心的外傷後ストレス障害(PTSD)は一般的である。Cooper Medical School of Rowan UniversityのRobertsらは、ICUで治療を受けた成人患者において、PTSD症状の予防・軽減を目的とした介入試験を収集するシステマティックレビューを実施した。
結論
17件の研究が含まれた。介入やアウトカムには異質性があり、すべての研究でバイアスリスクがあった。薬理学的介入(ヒドロコルチゾンやオメガ3脂肪酸など)を検討した研究が10件、非薬理学的介入(インターネットベースの認知行動療法やカウンセリング)を評価した研究が5件あった。早期介入では12件のうち8件、ICU退室後介入では5件のうち1件でPTSDが減少した。
評価
現時点までのエビデンスは貧弱であり、アウトカム指標にもコンセンサスがないが、より早期からの介入が重要である可能性は高い。