敗血症1時間バンドルで小児敗血症の死亡率改善
Association Between the New York Sepsis Care Mandate and In-Hospital Mortality for Pediatric Sepsis
背景
小児敗血症の管理は成人でのエビデンスに多く依存している。University of PittsburghのEvansらは、小児敗血症1時間バンドル(血液培養・広域抗菌薬投与・ボーラス輸液)が義務づけられたニューヨーク州でのコホート調査により、1時間以内のバンドル達成が小児敗血症のアウトカムを改善するか調査した(n=1,179)。
結論
1時間以内の血液培養は62.8%、抗菌薬投与は67.7%、ボーラス輸液は46.5%で達成され、1時間以内のバンドル完了率は24.9%であった。1時間以内の全バンドル項目の達成は院内死亡率の低下と関連した(リスク調整オッズ比0.59)。一方、各項目の達成は有意な死亡率低下とは関連しなかった(血液培養0.73、抗菌薬投与0.78、ボーラス輸液0.88)。
評価
12歳の少年の死をきっかけにニューヨーク州で実施された品質改善イニシアチブについては、同著者らにより成人敗血症での意義がすでに検証されている(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1703058)。小児でも死亡率低下効果が確認されたことで、アップデートされたSurviving Sepsis Campaignバンドルに支持を与える(http://doi.org/10.1097/CCM.0000000000003119)。