救急呼吸不全患者でのハイフロー酸素療法、NPPVに非劣性
High-Velocity Nasal Insufflation in the Treatment of Respiratory Failure: A Randomized Clinical Trial
背景
鼻カニューラにより高流量の酸素を供給する、いわゆるネーザルハイフローは様々な適応で検証されてきた。University of TexasのDoshiらは、非侵襲的陽圧換気(NPPV)を要する救急呼吸不全患者を、ネーザルハイフローまたはNPPVに割り付ける多施設ランダム化試験を実施した(n=204)。
結論
72時間までの挿管率はネーザルハイフロー群7%・NPPV群13%であり、治療失敗はネーザルハイフロー群26%・NPPV群17%であった。
評価
BiPOP試験(http://doi.org/10.1001/jama.2015.5213)やFLORALI試験(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1503326)など様々なセッティングで比較されてきたが、この試験でもネーザルハイフローの非劣性性が示された。簡易性や快適性といった利点もあり、さらに利用は広がっていくものと思われる。