角膜剥離での局所テトラカイン鎮痛は安全
An Observational Study to Determine Whether Routinely Sending Patients Home With a 24-Hour Supply of Topical Tetracaine From the Emergency Department for Simple Corneal Abrasion Pain Is Potentially Safe

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Annals of Emergency Medicine
年月
June 2018
71
開始ページ
767

背景

角膜上皮剥離に対する局所鎮痛は、合併症や治癒の阻害への懸念から推奨されていない。ニュージーランドSouthland HospitalのWaldmanらは、同施設救急の単純性角膜剥離患者に対して24時間までの1%テトラカイン点眼使用を可能とする方針変更を行い、その安全性を評価した(n=1,576)。

結論

532名が単純性であり、うち57%(303名)でテトラカインが処方された。非単純性患者でも14%(141名)で処方された。重篤有害事象や一般的でない有害事象は1件もなかった。再検査・フルオレセイン染色のリスクは、テトラカイン処方患者で高かったが、単純性剥離患者に限ればリスクではなかった。眼科への紹介はテトラカイン処方患者で有意に減少した(相対リスク0.33)。

評価

同施設ではRCTによる安全性・有効性の検証(http://doi.org/10.1111/acem.12346)の後に、ルーチンが変更された。単純性の角膜剥離に対する短期間の局所鎮痛は安全であると考えられる。

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取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)