頭蓋内損傷のない小児頭蓋骨骨折は外来で管理できる:メタ解析
A Systematic Review and Meta-Analysis of the Management and Outcomes of Isolated Skull Fractures in Children
背景
軽症頭部外傷小児での神経画像検査では、頭蓋内損傷を伴わない(isolatedな)頭蓋骨骨折が発見される場合があるが、入院の必要はあるか。イタリアUniversity of PadovaのBressanらは、isolated頭蓋骨骨折小児での短期的有害アウトカムのリスクを評価するシステマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。
結論
21件の研究が基準を満たした(n=6,646)。緊急の神経外科手術を要した児が1名、死亡は0名であった。Dispositionが記録されていた児6,280名のうち、83%が入院していた。再度の神経画像検査を受けた569名のうち、6名では新たに頭蓋内出血の所見がみられたが、手術的介入を要した児はなかった。
評価
従来、高リスクな集団として入院管理がなされてきたが、近年その必要性に疑問が呈されてきた。このメタ解析も、isolatedな頭蓋骨骨折小児において外科的介入を要するリスクは極めて低いことを示した。他にリスク徴候がなければ外来管理が妥当である。


