ブジーの使用は救急挿管の困難性を緩和する:BEAM試験
Effect of Use of a Bougie vs Endotracheal Tube and Stylet on First-Attempt Intubation Success Among Patients With Difficult Airways Undergoing Emergency Intubation: A Randomized Clinical Trial
背景
ガム・エラスティック・ブジーは困難気道の管理に有効と考えられている。Hennepin County Medical CenterのDriverらは、緊急経口気管挿管を要する救急部門の成人患者で、ブジーを用いた挿管とスタイレットを用いた挿管の初回挿管成功率を比較する単施設ランダム化試験BEAMを実施した(n=757)。
結論
1つ以上の困難気道因子を有した患者380名での初回挿管成功率は、ブジー群96%・スタイレット群82%であった。全患者での初回挿管成功率は、それぞれ98%・87%であった。初回挿管試行の時間(38秒・36秒)や低酸素発生率(13%・14%)に群間差はなかった。
評価
挿管の多くがブジーを用いて行われる施設(https://doi.org/10.1016/j.annemergmed.2017.04.033)での単施設RCTであり外部検証は不可欠であるが、ブジーが挿管困難例に限定されない有益性を持つこと、ブジーの使用が挿管に要する時間を延長しないことを明らかにした。