心停止患者での骨髄路確保はアウトカム悪化と関連
Intraosseous Vascular Access Is Associated With Lower Survival and Neurologic Recovery Among Patients With Out-of-Hospital Cardiac Arrest
背景
成人心停止患者での骨髄路確保は、末梢静脈路の確保が困難な場合の第二選択とされてきたが、簡易なデバイスの登場により広く採用されるようになってきている。カナダSt. Paul’s HospitalのKawanoらは、Resuscitation Outcomes ConsortiumでのPRIMED研究の二次解析として、非外傷性の院外心停止成人患者における静脈路または骨髄路の選択(ライン確保の失敗および複数箇所での確保は除外)がアウトカムに与える影響を調査した(n=13,155)。
結論
5.0%が骨髄路確保を受けた。神経学的良好な生存退院率は、骨髄路群1.5%・静脈路群7.6%であった。多変量ロジスティック回帰では、骨髄路での確保はアウトカムの悪化と関連した(オッズ比0.24)。
評価
IOルートの選択がROSC率の低下と関連するとした先行結果と一致する(http://doi.org/10.1016/j.resuscitation.2017.06.014)。とはいえ本研究での両群ベースラインは、状態の悪い患者で骨髄路確保が選択される可能性を示唆しており、結論を下すためにはより質の高い検証が不可欠である。


