敗血症3時間バンドル、わずかな遅れでも死亡率増
Delay Within the 3-Hour Surviving Sepsis Campaign Guideline on Mortality for Patients With Severe Sepsis and Septic Shock

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
Critical Care Medicine
年月
April 2018
46
開始ページ
500

背景

Surviving Sepsis Campaignガイドラインは、敗血症が疑われた場合に3時間以内に行うことが推奨される、4項目のバンドルを定めている。University of MinnesotaのPruinelliらは、重症敗血症・敗血症性ショック患者で、1) 乳酸値測定、2) 血液培養、3) 広域抗菌薬投与、4) 低血圧・高乳酸血症での晶質液投与までの時間と死亡率との関連を調査した(n=5,072)。

結論

院内死亡率は27.8%であり、3時間バンドルは患者の大半で3時間以内に達成された。死亡率に有意な影響を与える時間は、乳酸値測定で20.0分、血液培養は50.0分、晶質液投与100.0分、抗菌薬投与125.0分であった。

評価

3時間バンドル完了までの時間は死亡率増加と関連し(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1703058)、3時間以内に実施すれば安全というわけではない。敗血症が疑われる患者では遅滞なく初期バンドルが実施される必要がある。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)