ICU患者家族が経験する急性ストレスとその後の不安
Acute Physiologic Stress and Subsequent Anxiety Among Family Members of ICU Patients
背景
集中治療室への入室は、患者だけでなくその家族にも大きな心理的負荷をもたらす。Intermountain HealthcareのBeesleyらは、外科系ICUの成人患者の家族を対象とした前向研究を実施、ICU入室後24時間の急性ストレス(唾液中コルチゾール)とその後の精神的苦痛との関連を調査した(n=100)。
結論
3ヶ月時点で参加者の32%が不安症状を、16%がうつ症状、15%が心的外傷後ストレス症状を報告した。一次解析では、コルチゾールレベルは不安と関連しなかったが(オッズ比0.94)、二次解析では起床時コルチゾール反応(CAR)と不安との関連が示された(1.08)。
評価
コルチゾールレベルの分析を通して、患者のICU滞在中に経験される急性ストレスとその後の不安との関連との関連を明らかにした。患者の家族は、回復プロセスの重要な一部でもあり、こうした心理的ストレスを軽減するための介入が探求されなければならない。