感染疑いでのqSOFAスコアによる予後予測は低感度
Prognostic Accuracy of the Quick Sequential Organ Failure Assessment for Mortality in Patients With Suspected Infection: A Systematic Review and Meta-analysis
背景
敗血症の新定義Sepsis-3において、quick SOFAが新たな敗血症スクリーニングツールとして提案されたが、その予後的価値には議論がある。カナダUniversity of OttawaのFernandoらは、系統的レビューとメタ解析により、ICU・救急・一般棟の感染疑い患者におけるqSOFA・SIRSスコアの予後予測能を評価した。
結論
38件の研究が含まれた（n=385,333）。死亡（院内死亡・28日死亡・30日死亡）についてのqSOFAの感度は60.8%、特異度は72.0%であった。SIRS基準の感度は88.1%、特異度は25.8%であった。qSOFAスコアの感度は、ICU患者で高く（87.2%）、ICU外患者で低かった（51.2%）。一方でその特異度は、ICU外患者で高く（79.6%）、ICU患者で低かった（33.3%）。
評価
死亡予測の感度はSIRS基準で高かった。高リスク患者のスクリーニングツールとしてのqSOFAは、SIRSを代替するものではなく、補完するものと考えられるべきであろう。
