途上国でのリウマチ性心臓病進行は抗菌薬で二次予防できる
Secondary Antibiotic Prophylaxis for Latent Rheumatic Heart Disease
背景
特に途上国小児では、リウマチ性心臓病は未だ深刻な健康問題である。Cincinnati Children’s Hospital Medical CenterのBeatonら(GOAL)は、ウガンダのリウマチ性心臓病既往疑いの5?17歳小児・若者(心エコー検査でスクリーニングした102,200名)を対象に、二次抗菌薬予防の効果を検証するRCTを行った(対照:無処置)。使用薬は、ペニシリンGベンザチン、注射は4週ごと2年間行った。全参加者は、ベースライン時と無作為化2年後に心エコー検査を受けた。一次アウトカムは、2年後における潜在性リウマチ性心臓病の心エコー上の進行である。
結論
予防戦略の一次アウトカム効果を認めた(0.8% vs.8.2%)。
評価
印象的な効果だが、著者らは「この結果はこの戦略を即実施することの十分な理由にはならない」としている。耐性菌誘導の危惧は低いものの、ロジスティックスや社会的偏見、コスト等多数のバリアがあるという。