COVID-19ファイザーワクチン接種後心筋炎は「稀で若年男性、ほぼすべて中等症以下」:Beilinson Hospital
Myocarditis after Covid-19 Vaccination in a Large Health Care Organization
背景
New England Journal of Medicineは、COVID-19Pfizer-BioNTechワクチンに起因する心筋炎に関する2報告を併載している。イスラエルBeilinson HospitalのWitberg らの報告は、同国医療サービス加入250万人のデータに基づくもので、同ワクチン1回以上接種者における心筋炎の発生(初回接種後42日間)を検討した。
結論
54名で心筋炎が同定された(2.13/10万人)。発症率がもっとも高かったのは16〜29歳男性であった。76%は軽症、22%は中等症で、心原性ショックが1例発生した。発症後追跡期間中央値83日時点で、1名が再入院し、1名が原因不明死亡した。入院時UCGで左室機能障害が認められた14名中10名では退院時も障害が持続したが、その半数は後に検査正常化した。
評価
懸念が表明された病態だが、「稀で若年男性に偏り、ほぼすべて軽症〜中等症」という結果となった。併載のHadassah Hebrew University結果(10.1056/NEJMoa2109730)と質的には同様だが、頻度はより多い。


