3枝病変ではPCIはFFRガイドでもCABGに及ばず
Fractional Flow Reserve-Guided PCI as Compared with Coronary Bypass Surgery

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
November 2021
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背景

冠動脈3枝病変へのインターベンションではPCIよりCABGが優るとされるが、FFRガイドPCIは。Stanford UniversityのFearonら(FAME 3)は 、同患者1,500名を対象する非劣性RCTでこの問題を検証した。一次エンドポイントは、1年後での全死因死亡・心筋梗塞・脳卒中・再血行再建術の発生である。

結論

FFRガイド下PCIのCABGに対する非劣性は示されなかった。 死亡・心筋梗塞・脳卒中の発生率はFFRガイドPCIが高かった(HR:1.4)。 大出血・不整脈・AKIの発生率は、CABGが高かった。

評価

意外な結果で、FFRガイドが PCIを改善した度合いよりCABG後の特に脳卒中防止策が改善したことを示唆する。1年での最終結論は早いが、確定すればFFRの治療ガイド目的使用にも再検討を迫る結果である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)