高リスク国韓国が示す、AMI後DAPTde-escalationの安全性:TALOS-AMI
Unguided de-escalation from ticagrelor to clopidogrel in stabilised patients with acute myocardial infarction undergoing percutaneous coronary intervention (TALOS-AMI): an investigator-initiated, open-label, multicentre, non-inferiority, randomised trial
背景
急性心筋梗塞(AMI)後の二重抗血小板療法(DAPT)におけるチカグレロルからクロピドグレルへのde-escalationは可能か。韓国Catholic University of KoreaのChangら(TALOS-AMI)は、同国内32施設でPCI後の最初の1カ月間にアスピリン(ASA)・チカグレロルを投与され、大規模虚血イベント・出血イベントが発生していないAMI患者2,697名を、de-escalation群(クロピドグレル+ASA)とアクティブコントロール群(チカグレロル+ASA)に割り付けるRCTを行った。一次エンドポイントは、心血管死・心筋梗塞・脳卒中・BARC基準2/3/5出血の複合である(1〜12ヵ月後に評価)。
結論
一次エンドポイントにおけるde-escalationの非劣性を認めた(p non-inferiority<0.001, p superiority=0.0001)。心血管死・心筋梗塞・脳卒中に群間差はなく、出血イベントはde-escalation群が低かった(HR 0.52)。
評価
CYP2C19機能低下アレル有病率は韓国人が高く、この集団におけるde-escalationの安全性確認は有意義である。世界的に追試されることになる。