COPDで入院した患者は定期的にPEをスクリーニングすべきか
Effect of a Pulmonary Embolism Diagnostic Strategy on Clinical Outcomes in Patients Hospitalized for COPD Exacerbation
A Randomized Clinical Trial
背景
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の急性増悪のかなりの部分が肺塞栓症(PE)による、というデータがある。スペイン IRYCIS and Alcala UniversityのJimenezら(SLICE)は、同患者管理において、通常ケアへの積極的ルーチンPEスクリーニング(D-ダイマー測定・陽性例造影CT)追加の効果を検証するRCTを行った(対照:通常ケアのみ;n =746)。一次アウトカムは、非致命的症候性静脈血栓塞栓症(VTE)・COPD再入院・無作為化後90日以内の死亡の複合である。
結論
両群に一次アウトカム有意差はなく、積極的ルーチンPEスクリーニングの効果を認めなかった。
評価
最新のメタアナリシスでは COPD急性増悪患者におけるPE有病率は17.2%である。スクリーニングは当然考えられる戦略だが、初めての大規模検証がその効果を明確に否定した。