TAVR成功後患者のAFへのDOACは期待外れ
Edoxaban versus Vitamin K Antagonist for Atrial Fibrillation after TAVR
背景
TAVR成功後の心房細動(AF)に対するエドキサバンとワルファリン(VKA)の優劣は。Mount Sinai Medical CenterのDangas ら(ENVISAGE-TAVI AF)は、1,426名の同患者を対象として、この問題を検証する直接比較RCTを行った。一次有効性アウトカムは全原因死亡・心筋梗塞・虚血性脳卒中・全身血栓塞栓症・弁血栓症・大出血の複合、一次安全性アウトカムは大出血である。参加者の99%にTAVR前からAFがあった。
結論
一次有効性アウトカムに優劣はなかった(非劣性のP = 0.01)。一次安全性アウトカムでエドキサバンが劣った(HR 1.40)。群間差は、主にエドキサバン群における消化管出血の増加によるものであった。
評価
ATLANTISがアピキサバンで同等の結果を示しており(https://www.acc.org/latest-in-cardiology/articles/2021/05/12/18/51/sat-9am-atlantis-acc-2021)、この適応でDOACが積極推奨されることは当分ないとみられる。