成人先天性心疾患患者の周術期死亡リスク評価に「ブロンプトンスコア」
Enhanced Assessment of Perioperative Mortality Risk in Adults With Congenital Heart Disease
背景
成人先天性心疾患(ACHD)患者の心臓手術周術期院内死亡のリスクをいかに予測するか。英Royal Brompton HospitalのDimopoulosらは、同院16年間1,782例のデータを解析した。
結論
院内死亡率は1.7%であった。リスク変数から PEACH(PErioperative ACHd)スコアを構築し、内部・外部検証した。 周術期死亡識別のAUCは0.88で、ACHSスコア(AUC0:.69)より優れていた。リスクを単純3レベルに階層化するモデルで、スコア0で院内死亡率0.2%、1~2で3.6%、3以上で17.2%であった。このような識別能は検証コホートでも維持された。
評価
アメリカではすでにCHDは成人患者が過半を占めるようになっている。この分野で世界をリードするRBHのランドマーク研究で、追試が成功すれば「ブロンプトンスコア」として汎用されることになろう。