抗凝固療法中のAF・AFL患者の左房内血栓存在率は2.7%
Prevalence of Left Atrial Thrombus in Anticoagulated Patients With Atrial Fibrillation
背景
抗凝固薬内服中のAF・AFL患者の左房内血栓率は。カナダ Population Health Research InstituteのWongらは、アブレーションもしくはカルディオバージョン前に抗凝固療法を3週間以上継続し、経食道心エコー検査(TEE)を施行したAF・AFL患者 14,653名に関する35研究のメタ解析を行った。
結論
左房内血栓の有病率は2.73%であり、ビタミンK拮抗薬とDOACsに差は認めなかった。非発作性AF/AFL・カルディオバージョン・CHADS2≧2・CHA2DS2-VASc≧3では左房内血栓率が高かった(すべてp<0.001)。
評価
TEEの適応を副主題とした解析であり、各手技関連の脳梗塞有病率に比べ、左房内血栓率は高いという結果である。JACC Editorialは高リスク患者に対するTEEによる左房内血栓の除外の推奨を示唆する一方、抗凝固療法を継続していれば、手技関連塞栓症が稀であることも強調している。