多枝病変STEMIへのPCIのための評価手法はFFRかCAGか
Multivessel PCI Guided by FFR or Angiography for Myocardial Infarction
背景
多枝病変を有するST上昇型心筋梗塞(STEMI)患者では多血管PCIが推奨されるが、評価手法はFFRかCAGか。フランスAssistance Publique-Hopitaux de ParisのPuymiratら(FLOWER-MI)は、同患者1,163名を対象として、両手法の対決RCTを行った。一次アウトカムは、1年後の全原因死亡・非致死性心筋梗塞・緊急再灌流入院の複合である。
結論
一次アウトカムにおいて、FFR評価はCAG評価に非有意に劣った(HR:1.32)。
評価
予期外の結論で議論をよんでいるが、著者らは「結論は決定的でない」と留保をつけている。ただし著者らはまた、アウトカムイベントの絶対数が少ないため、有意差を出すためには8,000人規模の試験が必要ともしており、実践的には当分「どちらでもよい」という解釈となる。