CABGとPCIに認知機能アウトカム差はあるか:初めての大規模検証
Association of Coronary Artery Bypass Grafting vs Percutaneous Coronary Intervention With Memory Decline in Older Adults Undergoing Coronary Revascularization
背景
CABGとPCIとの間に高齢患者の認知機能アウトカム差はあるか。University of CaliforniaのWhitlockらは、Health and Retirement Study参加者1,680名を対象とする後向コホート研究を行った。一次アウトカムは、同研究で2年ごとに実施された認知機能テストスコアである。
結論
CABGとPCIの間に一次アウトカム差はなかった。但し、オフポンプCABG後は、PCI後と比較して記憶力低下率が有意に大きかった。
評価
「CABGはPCIより認知アウトカムが悪いのではないか」という印象による仮説を初めて大規模検証した観察研究である。一般的差はないが、オフポンプで認知アウトカムが不良というのは重要な結果で、オフポンプCABG忌避の大きな根拠になる。