収縮期血圧標的化治療はMACEを一次でも二次でも予防できる:最大規模メタアナリシス
Pharmacological blood pressure lowering for primary and secondary prevention of cardiovascular disease across different levels of blood pressure: an individual participant-level data meta-analysis

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The Lancet
年月
May 2021
397
開始ページ
1625

背景

降圧治療は、心血管疾患の存在有無にかかわらず有用である可能性がある。英Addenbrooke's HospitalのAdlerらは、この仮説を検証するため48件のRCTの個別患者レベルメタアナリシスを行った(n=344,716)。

結論

中央値4.15年のフォローアップで、血圧降下治療のMACE低減相対効果は、収縮期血圧低下の強度に比例していた。収縮期血圧5mm Hg低下によりMACEハザード比(HR)は、心血管疾患無既往者で0.91、既往者で0.89であった。層別分析でも、既往者と無既往者との間に、MACEリスク低減治療効果の不均一性の証拠はなかった。

評価

著者らは、「降圧薬は血圧が特定閾値を超えている場合にのみ効果的であるという仮説は棄却された」と明言しており、高インパクトの結果である。

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取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)