ホスホジエステラーゼ5阻害薬の心疾患有益仮説に大規模観察エビデンス
Association of Phosphodiesterase-5 Inhibitors Versus Alprostadil With Survival in Men With Coronary Artery Disease
背景
ホスホジエステラーゼ5阻害薬(PDE5i)の心疾患有益仮説は長く提起されているが、結論がない。スウェーデンKarolinska University HospitalのAnderssonらは、同国でPDE5i(n=16,548)またはアルプロスタジル(n=1,994)を処方されたMI既往またはPCI施行男性患者の平均追跡期間5.8年のアウトカム(全原因死亡・MI・心不全・心血管死亡・非心血管因死亡・PCI・末梢動脈疾患・脳卒中)を調査した。
結論
アルプロスタジルに比し、PDE5iの処方は、全原因死亡リスクの低下と関連した(HR:0.88)。MI・心不全・心血管死亡・PCIリスクとも同様な関連があった。この関連には用量依存性も認められた。
評価
長い問題で、すでに13 RCTに関する肯定的メタアナリシスもある(https://bmccardiovascdisord.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12872-017-0576-4)。この研究は後向観察研究としては大規模なもので、一定のインパクトがある。JACC Editorialは「製薬会社が決定的大規模RCTをスポンサーすればよい」としている。