COVID-19中等症以下患者へのACEI・ARB使用続行にRCTエビデンス
Effect of Discontinuing vs Continuing Angiotensin-Converting Enzyme Inhibitors and Angiotensin II Receptor Blockers on Days Alive and Out of the Hospital in Patients Admitted With COVID-19: A Randomized Clinical Trial
背景
ACE阻害薬(ACEI)やARBがCOVID-19患者に禁忌でないことは初期にコンセンサスとなったが、大規模RCTエビデンスによるものではない。ブラジルD’Or Institute for Research and EducationのLopesらは、これを検証するRCTを行った。入院前にACEI・ARBを処方されていた同軽・中等症患者659名を内服継続群と中止群に割り付け、2020年4月から7月までフォローした。一次アウトカムは、生存期間および30日時点での退院である。
結論
両群間に一次アウトカム有意差はなかった。また、死亡・心血管因死亡・COVID-19重症化という二次アウトカムにも差はなかった。
評価
統計的有意差はないものの、死亡率は中止群7%に対し継続群は2.8%であった。この問題に関する最終結論というべきRCTである。