1日1杯の飲酒でもAFリスク増は明確
Alcohol consumption, cardiac biomarkers, and risk of atrial fibrillation and adverse outcomes
背景
飲酒は心房細動(AF)リスクだが、その閾値は。ドイツUniversity Heart & Vascular Center HamburgのSchnabelは、MORGAM/BiomarCaREプロジェクト参加者107,845名のデータに基づき、この問題を検討した。評価属性は、心血管リスク因子・心不全(HF)に関する臨床情報およびNT-proBNP・hsTn値である。
結論
追跡期間中央値13.9年、アルコール消費量中央値3g/日で、5.4%がAFを発症した。HF発症とアルコール消費量の間に非線型の用量反応関係を認め、1日1杯(12g/日)でのハザード比は1.16であり、アルコールの種類にはよらなかった。アルコール摂取とAFとの関連は、バイオマーカーや心不全発生によっては完全には説明できなかった。
評価
相当の低レベル飲酒で明らかな(P<0.001)AFリスクを認めた注目すべき大規模長期コホート研究である。下限におけるAF発症の絶対リスクがどの程度かは言及されていない。