SPRINT血圧とリアルワールド血圧は確実に乖離している
Concordance Between Blood Pressure in the Systolic Blood Pressure Intervention Trial and in Routine Clinical Practice
背景
SPRINT基準での測定血圧とリアルワールド測定血圧の一致性には問題が多い。University of MinnesotaのDrawzらは、高血圧症患者3,074名を対象として、リアルワールドEHR記録とSPRINT試験データを直接比較する観察的予後研究を行った(2010年11月〜2015年8月)。主要アウトカム・指標は、日常臨床診療とSPRINTでの測定血圧である。
結論
EHR記録平均収縮期血圧は、SPRINT測定血圧より7.3 mmHg高かった。この差は、標準治療群の方が小さかったが、どの群でも男性より女性の方が大きかった。また施設差も大きかった。
評価
長く知られた現象(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28159816/)を、大規模直接比較で確実なものとした。「補正係数」をかけるというのが単純な解決だが、あまりにも粗い方法であり、合意を得ることは困難であろう。