再発性心膜炎にリロナセプト:RHAPSODY
Phase 3 Trial of Interleukin-1 Trap Rilonacept in Recurrent Pericarditis
背景
インターロイキン(IL)-1は再発性心膜炎のメディエーターである。Cleveland ClinicのKleinら(RHAPSODY)は、86名の同患者を対象として、リロナセプト(IL-1α・1βサイトカイントラップ)の効果・安全性を検証する第3相試験を実施した(対照:プラセボ)。一次有効性エンドポイントは、心外膜炎再発までの時間である。
結論
リロナセプトの一次エンドポイント有効性を認めた。実薬群は再発が少なく、再発までの時間中央値が推定できなかった(プラセボ群は8.6週)。慣らし期間中に、4人の患者でリロナセプト使用中止につながる有害事象が生じた。最も一般的な有害事象は、注射部位反応と上気道感染症だった。
評価
同薬は現在はFDA承認範囲の狭いオーファン抗炎症薬である。コルヒチン抵抗性が発現した、あるいはステロイド依存性となった同疾患患者に対し、免疫グロブリンやanakinraと並ぶバックアップ薬となろう。