アブレーションがAF治療のファーストラインに?: EARLY-AF
Cryoablation or Drug Therapy for Initial Treatment of Atrial Fibrillation
背景
クライオアブレーションを心房細動(AF)治療のファーストラインにすべきか。カナダVancouver General HospitalのAndradeら(EARLY-AF)は、症候性・発作性・未治療のAF患者303名を対象としてこれを検証するRCTを行った(対照:薬物治療)。追跡はICM記録により行った(期間:12ヶ月)。一次エンドポイントは、初回治療後91~365日における上室性頻脈性不整脈(AF・AFL・AT)の再発の初回記録である。
結論
クライオアブレーションの一次エンドポイント効果を認めた(42.9% vs. 67.8%、HR:0.48)。症候性上室性頻脈性不整脈の再発もアブレーション群で少なかった(HR:0.39)。AF負荷中央値はアブレーション群で0%、抗不整脈薬群で0.13%であった。重大有害事象に群間差はなかった。
評価
この問題に関する最大の高感度試験である。他のアブレーション法も期待できるが、AF負荷の絶対差が小さい、心血管アウトカムが不明といった課題が残される。著者らはガイドライン再検を示唆しており、議論が強まろう。