超高齢AF患者にもエドキサバン
Low-Dose Edoxaban in Very Elderly Patients with Atrial Fibrillation
背景
心房細動(AF)患者の脳卒中予防のためのエドキサバン治療は、80歳以上の超高齢者でも有益か。日本Saiseikai Kumamoto Hospital(済生会熊本病院)のOkumuraら(ELDERCARE-AF)は、非弁膜症性AF患者984名を対象とする第3相RCTを行った(15 mg/日、対照:プラセボ)。一次有効性エンドポイントは脳卒中・全身性塞栓症の複合、一次安全性エンドポイントは国際止血血栓学会定義による大出血である。
結論
エドキサバンの一次エンドポイント効果を認めた(HR:0.34)。大出血はエドキサバン群で3.3%と多かったが統計的有意でなく、胃腸出血イベントは同群で多かった。全原因死亡に群間差はなかった。
評価
同薬のワルファリンへの非劣性を示したENGAGE AF-TIMI 48結果(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24251359/)を、超高齢患者に拡張したもので、日本発薬の日本グループによる重要報告である。著者らは、同試験より低用量とした点を強調している。