AF患者には早期にリズムコントロールを:EAST-AFNET 4
Early Rhythm-Control Therapy in Patients with Atrial Fibrillation
背景
心房細動(AF)管理では早期にリズムコントロールする方がよいのではないか、という意見は根強い。ドイツUniversitatsklinikum Hamburg-Eppendorf HamburgのKirchhof ら(EAST-AFNET 4)は、2,789名の同患者を対象としてこの問題を検証するRCTを行った(対照:通常治療)。介入法にはアブレーションを含んだ。一次有効性アウトカムは、心血管因死亡・脳卒中・心不全悪化/ACS起因入院の複合、一次安全性アウトカムは、死亡・脳卒中・治療関連重篤有害事象の複合である。
結論
追跡期間中央値5.1年時点での中間解析により介入の一次アウトカム有効性(HR:0.79)が示され、試験を停止した。一次安全性アウトカムに群間有意差はなかった。
評価
2002年NEJM掲載のAFFIRM結果が「リズムコントロールとレートコントロールに差なし」としたため(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa021328)、主流となることができなかった見方だが、アブレーションの盛行も寄与してか、主流化の方向となった。ESCが支持する抗凝固療法主体の統合アプローチAtrial Fibrillation Better Care (ABC) (https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30153428/)の考え方をベースとすべきであろう。