STEMI患者に救急車内でGPIIb/IIIa阻害薬Zalunfibanを投与:CELEBRATE試験
Zalunfiban at First Medical Contact for ST-Elevation Myocardial Infarction

カテゴリー
救急医療
ジャーナル名
NEJM Evidence
年月
January 2026
5
開始ページ
EVIDoa2500268

背景

ST上昇型心筋梗塞(STEMI)では経皮的冠動脈形成術(PCI)前の関連血管の開存性が重要とみられているが、超早期の抗血小板療法には難点があった。新たなGPIIb/IIIa阻害薬、zalunfibanは短時間作用型で、単回の皮下注という利点を有する。
オランダUniversity Medical Center MaastrichtのVan't Hofら(CELEBRATE)は、世界8ヵ国で、病院到着前のSTEMI患者に対し、救急車内でのzalunfiban(0.11 mg/kg)、zalunfiban(0.13 mg/kg)、プラセボの投与を1:1:1で割り付け、死亡から30日間イベントなしまで階層化された7つのエンドポイントをランク付けした比例オッズモデルにおいてzalunfibanの優越性を検証するRCTを実施した(n=2,467)。

結論

一次有効性エンドポイントはzalunfiban群において有意に改善された(調整済みオッズ比 0.79)。
GUSTO(global use of strategies to open occluded coronary arteries)基準による重度出血については、zalunfiban群とプラセボ群に差はなかった(1.2% vs. 0.8%)一方、軽度/中等度の出血はzalunfiban群で増加した(6.4% vs. 2.5%)。
血管造影では、zalunfiban群の冠動脈血流がプラセボ群より速いことが明らかになった。

評価

効果発現の遅さや投与の難しさといった従来アプローチの難点を補う新規薬で、この試験において施設到着時の血管開存性、および一次アウトカムの有意な改善を実証した。
現時点ではFDA未承認だが、STEMIのプレホスピタルケアを改善する重要なツールの一つになる可能性がある。

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大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)

The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)