急性腸間膜虚血では早期からフルドーズ抗凝固療法を
Anticoagulation management and outcomes in critically ill patients with acute mesenteric ischemia: an international study
背景
急性腸間膜虚血(acute mesenteric ischemia: AMI)は稀ながら致死的な結果を伴う疾患であり、病因や手術適応の有無にかかわらず、早期からfull-doseの抗凝固療法を開始することが推奨されているが(https://doi.org/10.1186/s13017-022-00443-x)、推奨の根拠となるエビデンスは堅固ではなかった。
フランスUniversity of MontpellierのLakbarらは、世界19ヵ国33ヵ所の集中治療室からのデータを統合した国際共同研究を行い、AMI患者における抗凝固療法のタイミングと用量が、30日生存率・その他のアウトカムに与える影響を評価した。
結論
370名の患者が解析の対象となった。
183名が早期にfull-doseの抗凝固療法を受けていた。早期full-dose抗凝固療法を受けた患者の30日生存率は53.5%、受けなかった患者では41.7%であった。
早期full-dose抗凝固療法は、人工呼吸器装着期間の延長と関連した。ICU滞在日数や出血性合併症に治療間差は認められなかった。多変量モデル解析では、早期full-dose抗凝固療法と血行再建術/腸管切除のみが生存率と関連した。
評価
早期full-dose抗凝固療法を受けていた患者では生存率が高く、出血性合併症についても差はなかった。
観察研究ゆえの限界は残るものの、かねて推奨されていた早期full-dose抗凝固療法の有効性を確認する重要なエビデンスとなる。


