重症肺炎・ARDSへの全身ステロイド投与は短期死亡を減らす:メタ解析
Systemic Corticosteroids, Mortality, and Infections in Pneumonia and Acute Respiratory Distress Syndrome: A Systematic Review and Meta-analysis
背景
重症肺炎や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を含む重症呼吸不全に対するステロイドの有用性に関して長い議論が行われてきた。近年では、DEXA-ARDS試験やCAPE COD試験などがポジティブな結果を示し、
フランスHôpital La Pitié SalpêtrièreのSoumareらは、重症肺炎またはARDS患者を対象に、低用量(3 mg/kg/日)・短期間(15日以内)・早期(発症7日以内に開始)でのコルチコステロイド全身投与とプラセボ/通常治療を比較したRCTを特定し、コルチコステロイドの死亡率・感染関連合併症への影響を評価するシステマティックレビュー・メタアナリシスを実施した。
結論
16,831件がスクリーニングの対象となり、うち重症肺炎を対象とした15件(n=2445)、ARDSを対象とした5件(n=1014)が基準を満たした。
低用量コルチコステロイドの短期投与は、重症肺炎(リスク比0.73)、ARDS(0.77)の短期死亡率を低下させる可能性が高く(moderate certainty)、また、コルチコステロイドは重症肺炎における二次性ショックを軽減する可能性があった(リスク比 0.49, low certainty)。院内感染、二次性肺炎については差がなかった。
カテーテル関連感染症、血流感染症、および長期死亡率に関するエビデンスは確実性が非常に低かった。
評価
非COVIDの重症肺炎・ARDSでは、早期・低用量・短期間のステロイドは短期死亡率を低下させる可能性が高く、感染リスクとも考えられなかった。
すでに多くのガイドラインがこの集団におけるステロイド推奨に舵を切っており、このメタ解析もそれに裏書きを与えるエビデンスとなる。


