新規TAVI用Porticoシステムは「未だ進化中」?
Self-expanding intra-annular versus commercially available transcatheter heart valves in high and extreme risk patients with severe aortic stenosis (PORTICO IDE): a randomised, controlled, non-inferiority trial
背景
PORTICOは新規自己拡張型・intra-annular TAVI弁システムである。Cedars-Sinai Medical CenterのMakkarら(PORTICO IDE)は、同システムと現行の任意のTAVIシステム(Edwards-SAPIEN、SAPIEN XT、SAPIEN 3、CoreValve、Evolut-R、Evolut-PRO)の有効性・安全性を比較する非劣性RCTを行った(n=750)。一次安全性エンドポイントは、30日での総死亡・重症脳梗塞・大出血・重症AKI・重症血管合併症の複合、一次有効性エンドポイントは、1年での総死亡・脳梗塞である。
結論
Porticoは一次安全性エンドポイントで既存システムに劣り、一次有効性エンドポイントで既存システムと同等であり、同等性は2年後でも維持された。
評価
Abbottの新製品で、現時点では既存諸システムを置換するメリットは認められなかった。開発者は「第一世代」であること、試験が続行中であることを強調している。