急性脳梗塞患者、着院‐tPA開始時間は45〜60分以内に
Association Between Thrombolytic Door-to-Needle Time and 1-Year Mortality and Readmission in Patients With Acute Ischemic Stroke
背景
急性期脳梗塞患者へのtPA投与は発症後早いほど良いが、着院からtPA投与開始までの時間(door to needle: DTN)は。UCLAのManらは、Get With The Guidelines-Stroke(GWTG-S)登録患者61,426名(発症4.5時間以内tPA投与)のデータを解析した。患一次アウトカムは、1年全原因死亡・全原因再入院、およびその複合である。
結論
DTN 45分以上(79.2%)の、DTN 45分以内に対する一次アウトカム増を認めた(HR:1.13)。全原因死亡・再入院とも有意に多かった。同様の関係はDTN 60分以上/以下の比較でも認められた。
評価
GWTG-SはAHAとASAが脳卒中患者の治療水準を向上させるために行っている一連の取り組みで、DTNが短いほど予後がよい、という常識的な結論をビッグデータで確実なものにした。DTNを短くするという観点からは、先ずCTでtPA投与の可否を判断し、その後tPAを投与しながらMRIを撮影しつつ血栓回収の準備を進めるという流れが基本になる。