最大規模メタ解析で降圧療法の認知症リスク低減を示す
Association of Blood Pressure Lowering With Incident Dementia or Cognitive Impairment: A Systematic Review and Meta-analysis
背景
降圧療法による血圧低減は認知能保持に有益であるとされているが、確認が必要である。アイルランドNUI Galway and Saolta University Hospital GroupのHughesらは、14 RCT(n=96,158)の系統レビュー・メタ解析を行った。
結論
フォローアップ期間平均49.2ヶ月で、降圧剤による血圧低下で認知症・認知機能障害リスクの有意な低減を認めた(OR:0.93、絶対リスク差0.39%)。しかし、血圧低下幅と認知機能テストスコアの間には有意な関係は見られなかった。
評価
多く肯定的な関連が認められている主題を、SPRINT MINDやHOPE-3等代表的新RCTを包含する現在まで最大規模のメタ解析で、確実なものにした。ただし、効果規模は大きいとはいえない。