急性期脳梗塞に対する血栓除去は「どこでも」できるか: ブラジル一般病院で検証
Thrombectomy for Stroke in the Public Health Care System of Brazil
背景
急性期脳主幹動脈閉塞に対する機械的血栓除去術は、途上国や一般病院でも実行できるか。ブラジルGrady Memorial HospitalのNogueiraら(RESILIENT)は、同国ヘルスケア12公的病院で、この問題を検証するRCTを行った(n=690)。一次エンドポイントは、90日目の機能予後(mRS:0〜6)である。
結論
221例(血栓除去群111例、対照群110例)が登録された段階で、血栓除去の明確な一次エンドポイント有効性のため新規登録を停止した(OR:2.28、絶対差15.1%)。症候性頭蓋内出血は両群とも4.5%発生した。
評価
研究開始段階では1センターだけが血管内血栓除去経験があり、他センター医は現在進行形でトレーニングを受けた、という。血栓除去術群の90日死亡率は従来の報告より高いが対照よりは優れ、途上国の公的病院でも血栓除去術が有効に実現できることを示した。