次世代AIが糖尿病予防プログラムを担う
An AI-Powered Lifestyle Intervention vs Human Coaching in the Diabetes Prevention Program: A Randomized Clinical Trial
背景
糖尿病予防プログラム(DPP)のAI主導化の可能性は。
アメリカJohns Hopkins UniversityのMathioudakisらは、前糖尿病および過体重/肥満の成人368名を対象に、完全AI主導のDPPと従来の人間コーチ主導のDPPを比較する第3相非劣性RCTを行った。
一次アウトカムは、(1)試験期間全体を通してのHbA1c<6.5%、かつ、(2-1)12ヵ月時点での5%以上の減量、または(2-2)4%以上の減量に加え週150分以上身体活動、または(2-3)HbA1c絶対値の0.2%以上の減少、の複合であった。
結論
AI主導DPPの人間主導DPPに対する一次アウトカム非劣性を認めた[31.7% vs. 31.9%(リスク差 −0.2%)]。
評価
著者らの開発による強化学習アルゴリズム(LLM不使用)で、モバイルアプリとBluetooth対応体重計を通じて作動する。人間主導DPPよりもプログラムの開始率(93.4% vs. 82.7%)も完了率(63.9% vs. 50.3%)も有意に高かった、という。これは、従来のDPP-AIのアクセス・スケジュール障壁が効果的に解消できたことを示唆する。このスケーラビリティの高さは、DPPは参加率が低い、という公衆衛生上の大問題に対処する上で大きな意義を持つ。現在CDCは、デジタルプログラムが人間コーチを代理することを認めておらず、これが見直されることになれば画期的である。

