CAD二次予防にはクロピドグレル:PROSPEROメタアナリシス
Clopidogrel versus aspirin for secondary prevention of coronary artery disease: a systematic review and individual patient data meta-analysis
背景
確立された冠動脈疾患(CAD)患者に対する二次予防における、アスピリン単剤療法とクロピドグレル単剤療法との比較には、結論が必要である。
スイスUniversity of Italian SwitzerlandのValgimigliら(PROSPERO)は、この主題に関する7件のRCT(追跡期間中央値2.3年)の個別患者(28,982名)レベルメタアナリシスを行った。
一次有効性エンドポイントは心血管死・心筋梗塞・脳卒中(MACCE)の複合、一次安全性エンドポイントは大出血であった。
結論
クロピドグレル単剤療法は、アスピリン単剤療法と比較して、MACCEのリスクを14%有意に減少させた。一方、大出血および全死因死亡のリスクに差はなかった。
評価
すでに先行メタアナリシスが複数あるテーマだが、このPROSPEROは、個別患者レベルである、という点とすべての主要RCTを統合した、という点で優れる。CAD二次予防におけるクロピドグレルの優越性を裏付けるエビデンスを提示して、ガイドラインに高インパクトを与える。この患者集団に対しては、クロピドグレルが第一選択肢として位置づけられる可能性が高い。

