心房細動に対するカテーテルアブレーション後に再発がない患者では、OACを1年で中止:ALONE-AF試験
Long-Term Anticoagulation Discontinuation After Catheter Ablation for Atrial Fibrillation: The ALONE-AF Randomized Clinical Trial
背景
心房細動(AF)に対するカテーテルアブレーション施行後、心房性不整脈の再発がない患者の長期的抗凝固療法戦略は未確定である。
韓国Yonsei UniversityのKimら(ALONE-AF)は、AFアブレーション後1年以上再発がなく、脳卒中リスク因子を少なくとも1つ有する患者840名を対象に、1年後における抗凝固薬(OAC)中止と継続の帰結を比較するRCTを行った。
一次アウトカムは、2年経過時における脳卒中・全身性塞栓症・大出血の発生の複合であった。
結論
OAC中止の継続に対する一次アウトカム優位を認めた[0.3% vs. 2.2%、絶対差 −1.9ポイント]。この優越性は主に、大出血イベントの減少(0% vs. 1.4%)によってもたらされた。
評価
この主題に関する初のRCTで、OAC中止が大出血イベントの発生を完全に抑えた(0%)という、注目すべき結果を出した。複合アウトカムの低リスクは主に出血の減少に起因するが、虚血性脳卒中の発生率もOAC中止群(0.3%)が継続群(0.8%)で、非有意だが低く、優位性が示唆された。全アブレーション成功患者に生涯にわたるOACが必須ではないことを示し、ガイドラインにインパクトを与える。限界は、脳卒中イベントが全体的に低率であったため、脳卒中リスクの差の検出力が不足していた可能性のあること、である。

