動脈硬化性疾患患者のMACE二次予防:アスピリン・P2Y12阻害薬に大差なし
Monotherapy with a P2Y12 inhibitor or aspirin for secondary prevention in patients with established atherosclerosis: a systematic review and meta-analysis
背景
アスピリン・P2Y12阻害薬の単剤療法の動脈硬化性疾患リスク低減効果に関するRCT報告は多岐にわたる。イタリアHumanitas UniversityのStefaniniらは、動脈硬化性疾患の二次予防に対するこれら薬剤の効果を比較した9 RCT[n=42,108(P2Y12阻害薬:21,043、アスピリン:21,065)]を対象とするシステマティックレビュー・メタ解析を行った。一次エンドポイントはMIと脳卒中である。
結論
P2Y12阻害薬はMIリスク(OR:0.81)の有意な減少と関連したが、脳卒中・全死因死亡・血管死リスク減少はアスピリンと同等であった。大出血リスクは同等であった。P2Y12阻害薬によるMI予防のNNTは244であった。
評価
P2Y12阻害薬単剤はMIでわずかに優れたが、他の評価項目・NNT高値より推奨されるまでには至らなかった。本メタ解析に含まれないGLOBAL LEADER試験(https://doi.org/10.1016/S0140-6736(18)31858-0)でも同様な結果が得られている。